子育ては夫婦二人で協力して行いたいと多くの人は考えていますが、男性の育児休暇の取得率は伸び悩んでいます。
もっとも、上場企業の役員が率先して育休をとる例がみられたり、政府が働き方の多様性を推進していたりと、男性も育休を取りやすい環境が少しずつ整えられていることも事実です。
今回は、男性の育休取得についてそのメリットや最新事例・法改正の内容をまとめました。ぜひ育休に関する情報のアップデートにお役立てください。

 

男性の育休取得の現状

育児・介護休業法によれば、父親・母親の区別なく育休を取得することができるとされています。
現行法では母親に産後休業の制度があるために取得の仕方に若干違いがあるものの、原則として子が1歳になるまでの間に育休をとることができます。
しかし、男性の育休取得率は12%程度にとどまっており、目標には到底およびません。
これは、男性が育休を取らなければならないという意識が薄いという理由のほか、人員が足りない、上司の理解が薄い、キャリア形成に不安があるなどさまざまな問題や誤解から生まれる結果と考えられます。

資料:厚生労働省「雇用均等基本調査」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/71-r02.html

男性社員が育休を取得するメリット

このように男性の育休取得率が低いのは、育休を取得するメリットや育休制度を充実させるメリットが、社員・企業双方に十分認識されていないからでしょう。男性の育休取得は、社員側にとっても企業側にとってもメリットが大きいものです。

社員側のメリット

男性社員が育休をとると、子供に対する愛情が深まるとともに、家族間の絆がさらに深まることでしょう。
また、夫婦の負担も軽減されます。産後うつが深刻な社会問題となっているなかで、子育ての分担は育児に対する不安を軽減する一番の対策になります。
さらに育休が一般的になると、育休パパのコミュニティーなど新しい人のつながりが生まれることにもなり新しい働き方が広まるきっかけにもなります。

企業側のメリット

企業側にとっても特にチームワークの向上の面でメリットがあります。お互いの家族についての興味や思いやりが生まれ、その結果男性の育休によって職場内にお互いをサポートする意識が高まり、チームの結束が深まるという好循環が生まれます。
また、育休を取得した社員をサポートするためには、業務内容や業務プロセスを改善しなければならず、育休制度によって社員の生産性・効率性が上がったという声も多く聞かれます。
さらに、育休を取得する男性が多い企業は、それだけ女性の職場での活躍や産後の職場復帰を重要視しているということですので、女性にとっても働きやすい環境であるといえます。
新卒・既卒の就職活動においても産休・育休の取りやすさについてはチェックポイントになっていますので、採用時のアピールポイントにもなることでしょう。

 

次回は「男性の育児休暇」についてご紹介します。

 


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