円安の理由は金利の差

円安ドル高も直接的には
マンションの価格相場に影響を与える
ものではありません。

ドルで決済がなされる輸入材は、
円安局面においては高値となりますが、
そのままマンション価格に転嫁されるわけでは
ないからです。
もっとも、今回の歴史的な円安の
主な原因の一つに日米の金利差が挙げられています。

アメリカやEU、オーストラリアは、インフレ抑制
のために相次いで政策金利を上昇させていますが
日本の政策金利は変わっていません。

これは、長期間低金利を維持している
日本にとって、金利政策の変更は経済に
非常に大きな影響を与えるために、
なかなか金利アップに踏み切れないでいるためです。
しかし、このままでは円安を原因とする
インフレが止まりません。
そのうち政策金利の上昇についても
議論されることになるかもしれません。

金利上昇でローン支払いはどうなるのか

政策金利の変更は、企業向けの
融資金利のみならず、
住宅ローン金利にも影響を与えます。

現在の住宅ローン金利は固定・変動ともに
低金利に設定されていますが、
少しの金利上昇で、ローン支払いには
かなりの影響があります。

仮に4,000万円、35年の住宅ローン
(固定・元利均等返済)の場合、
ローン金利が2%から2.3%に上がっただけでも
月々の返済額は13.3万円から13.9万円と
約6,000円の増、総返済額は
5,566万円から5,828万円と
250万円の増となります。

返済期間が長いだけに、わずかな金利の差が
大きく影響してくるのです。

今マンションを購入するときの注意点

マンション価格だけ考えると、
かなり高いために手控える時期と考えがちですが
実際の住宅ローンの支払額や減税措置などを
総合的に考えると、買い目も見えてきます。
しかし、その際に注意したいのが金利です。
わずかな金利上昇でも月々の返済額に
大きく影響してきますので、固定金利にするか、
変動金利にするかは慎重に検討しましょう。

金利や減税措置などを総合的に考える

住宅ローンを組んでマンションを
購入する人にとっては、マンション価格
そのものも重要ですが、
金利や返済期間、住宅ローン減税などを
総合的に考えて、実際の支出額を計算
してみることが大切です。

現在、マンション相場が高水準であっても
購入者が多いのは、ローン金利が低く、
月々の返済の負担が軽いことが大きな要因です。
低い金利が続くうちはマンションも買い時と
考える人も多いことでしょう。
また、住宅ローン減税は令和7年まで延長
されたことも追い風となっています。
控除率は0.7%に縮小
、年収の上限が2,000万円に縮小されるなど
若干の制度変更はあるものの、まだまだ魅力的な
減税制度になっていますので、
対象となるのであれば使わない手はありません。

固定金利と変動金利のどちらを選ぶのか

もっとも、住宅ローンを組むときの金利について、
固定金利にするのか、変動金利にするのかは
大きな問題です。
今までは、低金利が長期間続いていることから、
今後も金利が上がることはないだろうと考えて、
変動金利を選択する人も多かったと思います。

しかし、世界各国が金利上昇に
踏み切っている中で、日本だけゼロに近い
政策金利を今後も維持していくとは限りません。
変動金利を選択していると、金利の上昇が
ダイレクトに月々の支払に影響してきますので
どちらにするかは慎重に検討したいところです。

経済状況を考慮してマンションの買い時を見極める

経済状況はマンション市場にも
大きな影響を与えるために、日々のニュースに
敏感になっている購入者もいることでしょう。
長いスパンでの価格の比較によって、
現在のマンション相場がどのぐらいの
水準なのかを見極めることは大切です。

しかし、マンション相場が高いからといって、
一概に買い控えをする時期だと
判断してしまうのは早計です。
金利動向や住宅ローン減税なども月々の支払額に
影響を及ぼしますので、これらの要素を加味して
購入時期を決定するのがよいでしょう。

 


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このブログを書いた人

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